ブルンジという1年前まで

ほとんど知らなかった国に

今やってきている。

 

それは、不思議な流れで

偶然とも必然とも思えるような

繋がりに引っ張られているようだ。

 

人は自分で動いているようで

実は流れているのだろうと思う。

大きな流れのなかで、

ラダーを操っていると思いたいけど、

どう流れていくのかは、わからない。

 

そのすべてを神さまが

それぞれの運命として

プログラミングしているのなら

神の力に敬服するしない。

 

ブルンジという国にやってきたのは

ウガンダと同様に

国際NGOテラルネッサンスの活動に

同行撮影させていただくため。

 

ここの親分は川島さん。

日本からやってきたスタッフは彼女のみ。

あとは、現地スタッフとともに

ここでさまざまな支援活動をしている。

 

日本で民間企業での勤務経験もあり

青年海外協力隊でウガンダに2年間滞在など

さまざまな経験された。

 

その経験のなかで、1日1食べられるかどうか

という最脆弱層の経済的な自立支援の活動がしたいと

テラルネッサンスに入られたそうだ。

ブルンジは、アフリカでも最貧国のひとつ。

大学を出ても、海外留学をして特別な知識を

身につけたとしても、職にありつくのは

簡単ではないらしい。


タイプライターが現役、感動。

その国で経済的に自立していくことは

簡単なことではない。

そのなかでも、今日訪問させてもらった

エリックという男性は、

経済的な自立を果たした一人。


明日、結婚式を迎える女性の髪を結うエリック

 

彼は、もともとストリートチルドレンだった。

テラルネッサンスの支援で数ヶ月、

美容の勉強をすることになり

それからも定期的なサポートを受け、

今では自分のお店を持つまでになっている。

 

彼に話を聞いてみると、

はにかむように少しずつ話をしてくれた。

 

テラルネッサンスに支援してもらって

本当に感謝していること。

自分にはまだまだ知らないテクニックもあるし

覚えたいことがたくさんある。

これから、さらに技術を磨いていきたいという

ような内容だったと思う。

 

成功者としてのおごりなどまるでなく

謙虚であり、向上心があり

将来を見据える力があるように思えた。

粘土を瓦に成形している職人。乾かした後、隣の窯で焼くそうだ。

 

素敵な彼にあって、ぼくの頭の中は混乱した。

 

自立支援をしたからといって

支援する側にとって

うまくいくケースばかりではないそうだ。

上り坂では、自転車に乗りながらトレーラーの後方につかまり、坂道をのぼっていく。危ないなぁ。

それは、それぞれの人生が

さまざまなパラメーターのうえに

成り立っている以上、不可抗力的に

環境が変わっていくことは避けられない。

 

そこにラダーを据えて舵取りのサポートをするのが

テラルネッサンスの活動かもしれないけれど

多くの人たちに長年にわたって

そのラダーを供与し続けることは物理的に難しい。

 

テラルネッサンスは支援の期限が過ぎても

定期的なヒアリングや相談など、

大海での彼らの様子を見守り続けるものの、

不確定要素にまみれた大海では

ラダーの重要性は高まると思う。

 

もしかすると、彼ら自身が自作することも

必要になってくるかもしれない。

 

エリックは自作のラダーを

もつことができた一人だと思う。

 

自分の生き方という舟の

方向性を定め、漕ぎつづけるための

思考力と体力をつけること。

 

そのことが大切なことなのではないか感じた。

 

親分の川島さんは、

活動日の半分くらいは

質素な活動地に泊まり込み、

支援を続けているそうだ。

 

彼女と話をしていると

経験から滲み出る

強い意志を感じさせてくれるものの

彼らを伴奏するその姿は優しく、

爽やかな笑顔が絶えない。

2件のフィードバック

  1. 貴重な魂の冒険、心の旅の記述有難う御座います^^資本主義と大自然の共存の難しさ。について自分の故郷と合わせて考えました。とにかくお元気で。素敵な旅の毎日を

    1. すべてに通じる正解はないのかもしれませんが、個人としての正解を求めることは続けていきたいですね。もうすぐ帰国です。ありがとうございます。

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