ガンビアでユンドゥンという町に来ている。

ここで数日間、滞在する予定。

何?旅はどうした?と思われるかもしれないけど、またまたホームステイというか日本人の家にお世話になっている。

ガンビアのユンドゥンには、関口直人さんというタンタンジャロ(太鼓叩き)が住んでいる。

ガンビアで足掛け20年、ガンビアのマンディンカ族にルーツをもつソウルウバという太鼓を叩いているとても興味深い人。

セネガルにはジャンベという有名な太鼓があって、世界的に知られるところになっているが、ガンビアという国自体を知らない人が多い中で、ソウルウバを知っている日本人は、相当西アフリカに精通している人ではないだろうか。

ぼくは、もちろん知らなかった。

直人さんは、譜面もないソウルウバを師匠となる人たちについて教えてもらったそうだ。

ぼくのような素人からすると、西アフリカの太鼓はジャンベでしょうと一括りで考えようとする。

しかし、わかる人からすれば、同じような太鼓でも曲が違う。

ジャンベのタンタンジャロがソウルウバの曲を演奏できるかといえば、それは難しいそうだ。

なぜか。それはウォロフ族にルーツを持つジャンベと、マンディンカ族のなかで伝えられてきたソウルウバには、生まれてきた歴史的背景が違う。

スキルを高めるだけでなく、マンディンカ族の歴史的な背景や慣習、演奏されるイベントの意味などを体と知識でわかった上でないと、心から叩くことが難しい。

そのために、師匠となる人の田舎の村で住み、そこで地域の人に溶け込み、認められまがら、マンディンカ族のさまざまなことを学んできたそうだ。

そのなかで感じてきたことが、ジェンベに比べてソウルウバは、体系化がなされていないことだ。

初歩的なところでは、ソウルウバという英語表記が統一されていない。

リズムの取り方や曲、変調するタイミングなど、すべて感覚で学ぶ。

文字で残さない文化はそれはそれで貴重だけど、組織として取り組むことが難しく、広く伝えることに不向きだ。

直人さんは、このソウルウバの技術と伝統を広めていくことをタンタンジャロとして、そして、その領域を超えて取り組んでいきたいと活動を始めている。

彼もまた、インドから始めた旅人だ。

話せば話すほど、面白い話が出てくる。

ガンビアで日常を暮らす日本人と、非日常のなかで彼の暮らしを見ている自分。

この数日間で何を感じ、何を学べるだろうか。

楽しみだ。

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