ホームステイも今日で終わり。
今日は日曜日ということもあり、朝はゆっくりすることに。
目覚ましをせずに10時すぎに寝たのに、目が覚めたら朝の8時を過ぎていた。
ゆっくりと起き出して朝食をいただく。
セネガルに来てから、朝はバゲットのなかに食材を詰めたサンドイッチを屋台で買って食べているが、セネガルの一般的な朝食だそうだ。
「今日は親戚の家に行こう」と、家を出る。
毎日別の親戚の家に行っているんだけど、今日の1軒目はきれいな家だった。
応接室のようなソファが並んでいて、40インチほどの壁掛けテレビがありWIFIもある。
室内にトイレもあるし、みんなが集まる廊下にも壁掛けテレビが据え付けられている。
この家のお母さんはこの町の病院の医者だそうだ。
なるほどと納得したが、びっくりしたのが、親戚の家なのに、ソファで勝手にくつろぎ、テレビを観て勝手に置いてあるピーナッツを食べる。
どの部屋にも勝手に入っていくし、親戚なのにまるで自分の家のようだ。
お母さんも全く気にしている様子もなく、料理を作っている。
セネガルでは家族は、親戚も含めて家族のようだ。
一夫多妻制なので、お母さんが何人もいるし、お母さんが違っても兄弟で、何世代も一緒に暮らすから、とにかく家族がふくれあがる。
家族のなかには、障がいを抱えている人もいるけど、皆が健常者と同じように接していて、別扱いしていない。
観ていると家族っていいなぁと思わせてくれる。
ただ、問題もいろいろあって、一番は失業率が高いこと。
公式な数字ではないけど、セネガルで働けるのは10人に2人程度。医者のお母さんは公務員として働くから、給料はとてもいいそうだ。
しかし、多くの働き盛りの男性には仕事がなく、働いている家族が他の家族を支えるという。
なかには、ボートピープルとして、セネガルの港を出発してスペインを目指すそうだ。遠く離れたスペインだが、海流の影響か、わずか5日程度で到着するという。
もちろん、大きなリスクがあるし、上陸できても不法滞在だから、大変だろう。しかし、2〜3年働きお金を貯めて戻ってくると、大きな家を建てて車にも乗れる。
そのため、ボートで出国する人たちが後を経たないそうだ。
一見するとみな明るくて楽しそうだが、影の部分ではそうした問題もあることも教えてもらった。
明日はこの家を早朝に出発し、ガンビアを目指すことになる。
親しくしていただいた親戚の家、特によくしてくれたおばあちゃんにも挨拶を済ませた。
さみしい気もするが、新たな出会いを求めて旅を続ける。