セネガルにはテランガという言葉がある。

「ホスピタリティ」とか「おもてなし」といった意味を持つ。

おもてなしの文化は日本にもあるけど、ちょっと濃さが違うような気がする。

こちらの人は、本当によく挨拶をする。

握手をしてあれこれ話す。

話が長くなってくると、家の中に呼ばれたりもする。

道を歩いていると、これが頻繁に行われるから、なかなか進まない。

今、ホームステイをさせてもらっている家庭でも、やたらと親戚家族が多いから、いろんなところに挨拶にいく。

そして話す。男女関係なくだ。

食事の時間がくると、示し合わせることもなく、そこにいる人たちで大皿を囲み、食事をする。

この時も大皿にグッと体ごと寄せることを求められる。

隣の人の体温をうっすら感じるような距離感というのだろうか、日本人には馴染みないこの距離が大切なんだろうと思う。

同じもを肩を寄せ合って食べることで、この人たちの仲間なんだとなんとなく感じられるようになるのが心地いい。

魚の骨やいらないものは、下に落とす。パンの屑も下に落としたままにして食べること、会話を優先する。

大皿の食事が終わると、甘いお茶やジュースをいただき、あぶらっぽくなった口のなかをすっと爽やかにさせる。

こうして、ゆっくりと食事の時間が終わっていく。

終わると、さっと皿を下げ、タイル床をこれまたさっと掃除してきれいにする。

その所作も見ていて気持ちいい。

ホームステイさせてもらっている家は、建物自体は日本人からいうと決してきれいとは言えない。

だけど部屋は、特に床はきれいに掃除されている。

ホームステイ2日目だが、いろんなものを見せてもらい、教えてもらっている。

家族とは何か、何のための家族なのか、考えさせられるなぁ。

内海をカヌーでクルージング
ホームステイ先にホスト、その兄とその子どもと陽が落ちた町を歩く

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