ダカール市内を出発し南西方向に走ったトウバブという町にやって来た。

ダカールを離れて地方を走っていると、高速で走り抜ける車やトラックにぶち当てられそうになるが、通行量が落ち着いているので、排ガスはまだまし。

ダカール市内に戻ってくると、車の台数が多く黒煙や白煙を撒き散らして走る車が多いからたまらない。

砂塵と紛れてダカールの空気はかなり悪い。

マスクしている人は増えたが、咳き込んでいる人もいる。自分もタンが絡む。

 

アウトプットの問題でいうと、ごみの量もすごい。

いろんなところにごみの半永久的とも思える仮処分場がある。こちらはダカールに限ったことではなく地方でもそうだ。

処理できる設備も仕組みもないにもかかわらず、便利で安価なものはどんどん生産され輸入される。

暮らしの向上が大事か、ごみ処理が大事かと言われると「そら暮らしでしょ」となっているのが現状。

これは日本も歩んできた道だろうから、頭ごなしに否定はできないけど、このままじゃダメだと、ちょっとだけ先輩づらして思ってしまう。

 

インターネットは世界を繋げてくれているけれど、ごみもまた世界をまたぐ問題だ。

「世界はひとつ、人類はみな兄弟」と笹川良一さんはいっていた。

紛争や戦争は後をたたないが、世界は経済活動とその功罪においてすでに切り離せなくなっている。

モノを作り出す動脈と廃棄物を再利用できる静脈が整って、人類は生命体になれるのかもしれない。

 

排気ガスまみれながら、グチをいう代わりに考えていた。

砂塵に煙る町並み
宿の近くのビーチは、明日の漁の準備やサッカー、海遊びなどで賑わう。スマホを見ている人がいないのを見るとホッとする。

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