ティエスからダカールまで85km走って戻ってきた。

ちょっと面倒くさい話しだけど、当初の計画では、セネガル独自のイスラム神秘主義集団のなかのムリッド教団の拠点でもある宗教都市「トゥーバ」を訪れる予定だった。

しかし、こちらにきて言葉ができないため、撮影の事情を説明できず、モスクへ入らせてもらうことも簡単でなく、撮影はもってのほかという状況が続いている。

本丸であるトゥーバのモスクは、さらに厳格だろうし、入らせてもらうのは難しいと判断。

予定を変更してダカールでもう一度見たかった、ダカールの西側の海沿いにあるモスクの近くに宿をとった。

 

このモスクは、以前のブログでも少し書いたが、敷地内一面が砂浜になっている砂浜のモスク(勝手に書いている)だ。

ビーチとの間には、壁があるが、いわばビーチと繋がっているようなもの。

ここでは東に向いて祈り、その先に聖地メッカがある。

全世界にちらばるイスラム教徒がメッカの方角を向いて祈ることを想像すると、少し恐ろしい気もするが、それだけ人々の心を打つ教えがあるのだろう。

 

砂浜のモスクには、いくつか入り口があるが、靴を脱げば誰でも入れる。

肌の露出が多いものは避けるのは、どこのモスクでも同じだ。

波の音を聞きながら、砂浜にひざまづき祈る。

 

難しい教義のことよりも、人々に信じるものがあって、日々祈りを捧げていることが素晴らしい。

それが1日5回も行われている。

 

気忙しい日本では、1日何回も生産性のない祈りに時間を割くなんてナンセンスと思ってしまうが、そこまで信じることができるものがあれば、日常の不安は和らぐのではないか。

生活は救われないかもしれないが、少なくとも心は救われる。

その祈りが人生に直結している姿は美しい。

写真を撮ることは難しいけど、自分の心にその光景をしっかり焼き付けておきたい。

砂浜のモスクの近くではサッカーのゲームが行われていた。セネガルのサッカーグラウンドは砂地が多い。
カラフルな衣装もいいが、白一色もきれいだ。
髪の毛切りました。99.9%をバリカンで仕上げ、残り0.1%が工作バサミでした。約250円、安い。

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