ケルという村からティエスという大きな街まで60km。

今日の一番の目的は両替。

空港に到着したときに、両替した現地通貨のCFA(セーファーフラン)が底をつきかけている。

ルーガという町で、朝から銀行めぐりをしたが、たらい回しにされて6件で諦めた。

ルーガからケルに向かう途中にJICAの隊員の人たちお会いしたが、念のためこのとき最小限だけ両替にご協力いただいた。

ただ、ケルのホテルで支払いを行い、ティエスにつきゲストハウスで支払いをすると、びっくりすることにCFAがゼロになったのだ。

 

交換できるユーロは持っているが、現地通貨CFAを持っていない。

これまでカードが使えたのは、ダカールの高級スーパーくらい。

喉が渇いても何も飲めないというのは、ちょっとした恐怖だ。

 

ティエスに着いてから宿でシャワーを浴びてすぐに街に出ていく。

銀行を探して1つめに入ると、両替はできないと言われる。

ルーガの二の舞はごめんだ。

2件目にいき、入口入ったところの係員に、Google翻訳で両替したい旨を伝えると、整理券をくれた。

両替はできるということか。

しかし、待合席には20人以上が座っている。

日本のようにすぐには呼ばれない。

その時間は、病院の待合に近い。

全然呼ばれていないのを見て、もし1時間、2時間待って呼ばれなければ時間が無駄になる。

しかも、ムスリムの国は3時前後の時間帯はお店が閉店したりする。

となると、最悪は両替ができずに無一文で過ごすことになってしまう。

 

大きめのホテルに狙いをつけて、外に出る。

Googleマップで探し、大きなホテルに飛び込んだが、両替はできないとのこと。

ドアボーイの人に、両替屋はないかと、身振り手振りで聞くと、あるよというニュアンスが。

あっちの方と立ち上がったときに、ホテルの関係者がバイクで戻ってきた。

ドアボーイがその人に事情を話すと、そのバイクに乗れてくれる。

近くのマルシェの中をどんどん入っていった。

着いた先はなんと電気屋さんだった。

 

バイクの人について店に入っていくと、カウンター越しに店主が座っていた。

先の客に対応していて、大量の札束を数えている。

「闇両替かぁ」レートが悪そうだがしょうがない。

そう思いつつ待っていると、ドライバーと雑談をしている。

知り合いだろうか。

 

順番がまわってきて、こちらがユーロ紙幣を差し出すと、電卓を叩き、CFAの金額を示した。

レートがわからなかったので、ネットで出ているレートを示しつつ、電卓を借りて店主の確認をとりながら計算すると、その金額がOKが出てしまった。

 

えーーーーーーーーーーーーーーっ!

 

そして、札束を数えた上で渡してくれ、こちらでも確認した。

儲けのない両替ってどういうことのなのか。

自分の計算が間違っていたのだろうか。

誰かが友だちで融通してくれたのかわからずじまいだ。

 

店の外に出たとき、ドライバーさんにチップを渡した。

そして、ホテルまで送り届けてくれた。

自転車の番をしてくれていたドアボーイの人にもチップを渡したが、こちらは不服そうな顔だ。

自転車見ててくれただけでしょと思って、そのまま立ち去ったが、もしかすると彼と闇両替の店主が知り合いだったのだろうかと自転車を走らせながら考えた。

それなら便宜を図ってくれたのに大変申し訳ないことをした。

 

お金のことでいうと、セネガルの小さなホテルやゲストハウスでは、高額紙幣を出すとお釣りがないと言われることがある。

これまでに3件あった。

そして、お釣りは明日の朝渡すからと言いつつ、朝出発の時には別の担当になっていて、そんなの知りませーん!で終わってしまう。

オーナーは出かけてしまったので、夕方まで戻ってきませんとか。

 

フランス語がまったくわからないので、どうしようもなくチップと割り切ってきた。

 

お金に関する考え方や扱い方はその国で違う。

損はしたくないが、だますような形で得をしたいとも思わない。

適正がいいのだけど、それは日本の慣習だろうか。

慣れないなぁ。

西アジアほどではないが、なかなか派手だ。車の真ん中にはおそらく彼らのマラブ(導師)の写真が掲げられている。
この髪の長さはセネガルの旅一番

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