昨日95km走ったことで、足がパンパンにはり腰も痛い。
こうなることも予想していたので、今日はサンルイで1日ゆっくり過ごしている。
サンルイの中でも、西端のサンルイ島は、1659年にフランスが植民都市として建設が始まり、奴隷貿易の玄関口として栄えたそうだ。
1872年にはフランス領西アフリカの首都にもなり、政治経済の中心として重要な役割を果たしたとか。
その当時の歴史的な街並みが評価されて、2000年に世界遺産にも登録された。
ちなみにサンルイは、英語表記はSaint Louis。
朝から、荷物をすべて降ろした自転車で、サンルイ島に向かう。
宿から3kmくらいだろうか。
橋を渡りサンルイ島につくと、いきなり景色が変わる。
古びたコロニアル調の建物が立ち並んでいる。
ダカールにある奴隷貿易の島、ゴレ島は建物がきれいに保存されていたが、こちらは朽ちている所も多い。
趣は少し違うが、キューバの街並みに似ている。
キューバは石造りで4階以上ある建物に通りが挟まれていたが、こちらは2階建てが多い。
南北に長い島は、道が縦横にきれいに整備されモスクも多い。
海岸沿いにあるモスクのまわりでは、モスクの周辺でコーランを音読している若い男性の姿が見かけられる。
ある人は木陰に腰を下ろし、またある人はコーランを手に歩きながら、グループになって音読している人たちもいる。
そらで言えるように暗記しているのだろうか、素敵な光景だ。
その様子を撮りたくてしょうがないが、写真を撮られるのを嫌がる人が多く本当に残念。
アートを販売している店も多い。
道端に絵画やイラストが並べられていたり、壁にペイントされていたりと華やかだ。
どこからか、太鼓を叩く音が聞こえてくる。
そちらに向かって走っていくと、人だかりができていた。
音楽のインベンかと思ったら、女子サッカーのゲーム中だった。
広場を囲むように人々が鈴なりになって応援する。
素人目に見ても決して上手いとは言えなかったが、群衆は皆楽しそうだ。きっと関係者以外の町の人も集まって観戦し盛り上がる様子を見ながら、自分が小学生の頃の運動会を思い出す。
あのころは、小学校のグラウンドを囲むよう、家族がござやシートで陣取りして、運動会を見物する。昼休みになると、家族にもとに行き、母が作った色とりどりのお弁当を広げて食べる。
ご近所さんも家の前にござを敷いて酒を飲みながら観戦していた。
子どもながらに、地域の人たちが楽しそうにしている様子が嬉しかったのを思い出す。
ゆるやかな地域のつながりっていいよなぁ。
そのなかにいる居心地のよさを日本で感じられることはなくなってしまったが、女子サッカーを見ながら感じられたのはラッキーだった。
明日からは、内陸を南下を始める。
海沿いとは違う風景が広がるのだろうか。
前情報では宿があまりないのが気がかりだが、いろんな選択肢をもって旅を楽しみたい。