今日でダカールの街に滞在するのは終わり。

明日の朝にサン・ルイというモーリタニアとの国境近くの街を目指して北上していく。

ぼくが滞在しているところは、ダカール市内の北側にあるヨフという場所。

中心部から外れているから、ダカールという街がまだよくわからない。

それで、最終日は自転車でぶらりと散策することに。

 

朝の涼しい時間帯に出かけたが、この街の道路に爽やかさはない。

通勤通学ラッシュで車は大渋滞。

パーツがどんどん外れて、シャーシだけが残りそうな古すぎる車が、黒煙をボワーっと吐き出しながら走る。

道路の脇をちまちま走る自転車は、その排ガスをもろに浴びるから大変だ。

 

とりあえずこの黒煙地獄から逃げるように、歩道から少し奥まったところにある屋台にとびこむ。ここで朝食をいただく。

バゲットのなかに、野菜の煮込んだもの、豆を煮込んだものなどを挟んで、サンドイッチして、マヨ、チリなどをかけてできあがり。

味がしっかりしているから、バゲットに挟むとちょうどいい。

屋台や地元のお店でいただくのが、安くて美味しい。

 

おなかいっぱいに食べて、また渋滞の列に飛び込む。

途中から大通りを外れてやってきたのが、アフリカルネッサンス像。

高さが50mあるそうで、200段ほどある階段を登った上に建っているから、離れたところからでも見ることができる。

世界最大のブロンズ像だそうだ。

建設したのは、北朝鮮の万寿台海外開発会社。

男性の頭あたりが展望台になっており有料で登れるようだが、銅像の麓からでも

ダカール市街が一望できる。

 

海側を眺めていると大きなモスクが見える。

自転車に乗りそちらに向かうと、漁村のなかにそのモスクは立っていた。

モスクは閉まっているようだったから、そのままスルーして海に向かう。

たくさんの漁船が砂浜に置かれている。

 

漁が終わって一段落したところなのだろうか、破れた網を修理している人が多い。

英語が少しできる人に聞いていると、セネガルの北側の隣国モーリタニアとの国境付近に漁場があるようだ。

地図でみると200km以上ある。

屋根もない小さなボートで行って、漁をして帰ってくるそうだ。

 

広い海岸を移動していると、どこからか羊を連れてきて、海に引っ張りこんで洗っている人たちがいる。

漁村で羊を飼っていることが不思議だったが、羊の数がどんどん増えていく。

恐怖におののく羊たちは必死に抵抗しつつも塩水できれいに洗ってもらっている。

話を聞こうとしたが全く英語ができず断念する。

もしかすると、市場に連れていくためにきれいに洗っているのか。

炎天下のなか熱くなった砂浜で、洗い終わったものや洗われるにも待つものがいる。

昨日、ゴレ島にいったからか、黒人奴隷もこのような扱いだったのかと思うと複雑な心境だ。

羊は食用だから、人間に命を奪われることになるけれど、生きている間は手荒な扱いはやめてほしいと、何もわかっていない自分は思ってしまう。

 

今日は、そらに雲が少なく、日差しがきつい。

気温もぐんぐんあがっているようで暑い。

2時間ほどいたが、ノドがカラカラだ。

 

漁村に店はなかったので、街中を目指して走り始める。

坂をのぼり、再び排気ガスに満ちた幹線道路に戻ってくると暑さと排気ガスとオイルの臭いが入り混じり、

自転車で走る気分ではなくなってきた。

時間は午後1時と一番暑い時間帯だ。

ダカールの交通事情は、自転車にはきつい。

 

明日からは、漁村で出会った漁師たちが言っていたモーリタニアの国境付近の港町のサンルイを目指す。

まずは、ダカールからほど近いラックローズという町に向かう。

セネガルにきて、荷物を満載して走るのは明日がはじめて。

どんな1日になるのか楽しみだ。

屋台での朝食。バゲットに豆やいんげんを煮込んだものや玉ねぎスライス、ゆで卵などいろいろ入れてもらった。800CFA=200円くらい
アフリカルネッサンス像。上からはダカール市街が一望できるが、煙っている。空と街の間に層が見える。
こんな船で遠くの漁場まで行くのはすごい。

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