ビリャバンテ 〜 アストルガ 24km
Villavante 〜 Astorga 24km
サンフアンの火祭が
昨晩クライマックスだったらしい。
ぼくが泊まっていた所は
小さな村だったから、
外が多少騒がしいくらいだった。
しかし、少し先の町に泊まっていた人たちは
外がやかましくてとても
寝られたもんじゃなかったそうだ。
23時から始まったラテンミュージックのライブ。
町全体に響き渡るくらいの大音量を
間近の宿で浴びていたらしい。
その後、午前1時から花火が上がる。
ドッカーン、ドッカーン!
この音は、離れたぼくがいた村でも聞こえた。
花火が終わったとき、
これで寝られると思ったらしい。
しかし、甘かった。
午前3時からヘビメタのライブが始まる。
よりによって、もっとも騒がしいヘビメタを
なぜその時間に。
日本人感覚では
なかなかついていけない一夜を送ったそうだ。
ぼくは、スヤスヤと眠ったおかげで
朝が気持ちよく起きられた。
足の手入れをしてから6時に出発。
ひんやりした朝。
肌寒いなかを半袖Tシャツで歩くのが気持ちいい。
今日もご来光を拝むことができた。
地平線からのぼる朝日は、この地方に入って
何度も見ているけれど、何度見ても素晴らしい。
飽きない。
日の出からしばらく歩くと、
例のヘビメタの町についた。
そこで素敵な出会いがあった。
サンチアゴがついに蘇ったか!と
目を疑ったが、
現代版サンチアゴはぼくの目の前で
美味しそうにコーヒーを飲んでいた。
風貌はまさしく当時を彷彿させる
祭服につばの広いハット。
足元はもちろん裸足だ。
気づけば彼に声をかけていた。
サンジャンから2ヶ月かけてここまで
歩いてきたそうだ。
足の裏を触らせてもうらとカチカチ。
多くの人が足に豆ができたとか
皮がめくれたと痛がっているけど
ぼくはこのとおりへっちゃらさー
流暢なアメリカ英語は苦手だが、
必死にくらいつく。
半分くらいしかわからなかったけれど
話を聞いた後に気づいたことがある。
痛い、しんどい、かゆいとか
お腹すいた、暑い、寒いとかって
ぼくが毎日歩きながら思っていることって
どれもこれも、自分のことばっかりだなって。
一人で歩いていれば、
そのときは自分のことだけで
いいのかもしれないけれど、
そんなことを感じているときは
自分が閉じている気がする。
空はこんなに広いのに、
ちっぽけな自分のちっぽけな殻のなかで
さまざまな感情をめぐらしている。
自分に向かうというのは、
大切な行いだと思うけれど
それは、閉じていくことではなく、
逆に開いていくことなのかもと
この世に蘇った?
コーヒーを美味しそうに飲む
サンチアゴを見て感じたことだった。
あと5kmでAstorga、のサインとともに現れた写真にある素敵な休憩所は、ドネーションではなく、全てGratis(無料)だそうですよー。
気になる方のために、ドネーションも受け付けるようにしたみたいで。
私はそこを発つ時にMuchas Gracias Senor!とセニョールに叫んだら、日本人がんばれ!これもってけ!ミソスープだ!と、インスタントの味噌汁を貰っちゃいました。
まをさん 情報ありがとう!修正しておきました。しかし、どうやったら、あれだけのものを無料で提供できるんだろう?心意気?