オリソン 〜 ロンセスバリェス 17km
Orissin 〜 Roncesvalles 17km

朝5:50。
ごそごそというより、
ガサガサと騒がしくて目が覚める。
いびきモンスターが2人もいて眠りが浅かったけど
起きる時間だからと、カメラだけ持って外に出た。

泊まっていた宿はオリソン。
ピレネー山脈の中腹。800mのところ。
眼下に見える小さな集落には
霧がかかっている。
ここから見える空は茜色に染まっていた。
眠たかった目も一気に冴えて
昨日下見しておいた場所へ足早に向かう。

ワクワクしながら歩いていき
三脚を立てて写真を撮り始めた。
すると、下からご夫婦の巡礼者が上がってきた。
もう歩いてんの!
それが正直なところ。
オリソンより、もう少し下の宿を出発したらしい。
その後も、何人かが続く。
それがまたシルエットになって素敵なのだ。

朝焼けも撮りたい。登ってくる巡礼者も撮りたい。
どっちを撮ろうか。
朝から忙しい。ワクワクだ。

サンジャンで天気予報を見ながら
3泊した甲斐があった。
晴れることを信じて
わざわざオリソンで泊まった甲斐があった。

1時間ほど、撮影し宿へ戻ると
朝食が始まっていた。
ささっと準備を整えて朝食をかき込む。
登っていくと、どんな写真が撮れるのだろうか。
ワクワクする。

フランスを歩きながら遠くに見えていた
ピレネー山脈は雪をかぶっていた。
しかし、今登っていこうとしているところは
一番高いところで1400m。
工程の半分以上は
車1台が通れるようなアスファルトの道を歩く。
この道の両サイドには、鮮やかな緑が広がる。
木々ではない。雑草なのだ。
羊や馬が放牧されている。
その風景が高度を上げてもずっと続いているのだ。
本当にきれいだった。

羊飼いのおじさん。目線の先の山にたくさんの羊がいる。おじさんのそばにいるに匹の犬は牧羊犬だ。

あらためて、巡礼者の多さに感心する。
スペイン、アメリカ、オーストラリア、メキシコ、
ペルー、チリ、ドイツ、オーストリア、イングランド、
デンマーク、ぼくが聞いただけでも、これくらいはあった。
フランス人もいたけど、わずかだ。

これまで、聞こえてくるのはフランス語だった。
しかし、ここからは英語が主流。
フランスの後半を一緒に歩いたベルギー人が、
この道ではフランス語が通じないと嘆いていた。

本当にゴロッと変った。
まわりの人が変わると
見えてくる風景も変わるように思う。

挨拶も変わるし、接し方も微妙に違う。
昨日のブログでは、ゼロの目線に戻らないと
と書いたけれど、そんな心配もなく
ゼロに戻してもらった。

ありがたい。
ぼくの旅はまたゼロから始まっていく。

 

1件のフィードバック

  1. おはようございます。
    いよいよ後半戦に突入ですね。
    ピレネー素敵じゃないですか!
    馬の背とか高原の様な見通しの良い道は大好きです!
    そうですか。
    もう800km歩きはったんですね。
    そしてさらに800km。
    殿さまガエル脚がウシガエル脚に進化しますな。
    などと思いながら、上山氏と山に登る機会があった時のために、迷惑かけんようスクワットと腕立て伏せを始めました。

    なんせあたしもリセットして時間だけはありますんでー。

    後半も頑張って‼️

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