グレアルー 〜 リモー・アン・ケルシー 30km

30キロ。
そんなに歩くつもりは
さらさらなかったが、結果的に歩いてしまった。
昨日、GITEが一緒だったガブリエル夫妻は
朝6時に朝食の席につくと、6:40頃には
颯爽と出て行った。
夜中に咳がきつく、
のそのそと起き出したぼくとは対照的だ。

共有スペースには彼らが残していった、
スピードのオーラがまだ残っているようで
そこに触れてしまったぼくは
掻き立てられるように身支度を急いだ。

今日は、12キロ先の少し大きな町、
カジャルクでストップの予定だった。
しかし、着いた頃にはまだまだ力が有り余っている。
次にいくぞ!と咳止めの薬を購入して
そのまま巡礼ルートに戻った。

午前中到着したカジャルグの町でマルシェをやっていた。

歩み続けるということは改めてすごいことだと思う。
時速4キロで歩く人と時速5キロで歩く人。
もし時速4キロの人が7時に出発し、
時速5キロの人が8時に出発したとしよう。
二人が出会うのは果たして何時?
という小学生の算数の問題。
正解は12時。

1時間先に出発しだけで、追いつくのに
これだけの差ができてしまうことになる。
もし、歩くスピードに差がなければ
先に行く人が休まない限り追いつくことは
できなくなる。

このことは、今回の旅でずっと感じていること。
休むことは、とても大切なことだけど、
競うという意味では、
大きなハンディを追うことにもなる。

カミーノ巡礼は競い合うことではない。
そのことはわかっているつもりだ。
ただ、同じルートを歩いていると、
競うことで楽になることもなる。

競うことで思考が単純になり
基準が一つになるから。

思考を単純化しないためには
やはり、なぜ歩くのか、という問いが重要になる。
このことは、何も歩いているときだけではない。

なんのために仕事をするのか、
なんのために勉強をするのか、
なんのために生きるのか。

掘り下げていくことで
やりきるための力が湧いてくる。
価値を見出すことができる。

ぼくはカミーノの本を
出したいという想いがある。

歩く人たちを撮り、話を聞き、
自分についても考えることで
自分の視点でカミーノを
紹介したい。
そう思いながら歩いている。

今のところ、スケジュール的には順調だ。
フランス語ができないため、
深い話しはできないが、
フランスの文化を町の様子や
巡礼者の慣習を見ながら味わっている。

19時の教会の鐘が鳴り響く。
今ここが日本ではないと感じる瞬間だ。

日本で応援してくれている
家族や友達のことが頭をよぎる。

そして、道の上で出会った人々、風景
いろんなことへの感謝が込み上げてきた。

おじいちゃんが運転しいてる。なんだかカッコいい!

 

 

<MOVIE>(撮りっぱなし。編集なしです)

サンティアゴ巡礼道 リモーニュ・アン・ケルシーの教会

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