ヌワラエリヤの英国的風景のなかに

ヌワラエリヤの英国的風景のなかに

高原地帯にやってきてから
雨続きの毎日。

前回ブログに書いた
スリーパーダに登ったときの雨から
雨が降らない日がない。

標高1200〜1800mくらいのところに
滞在しているので寒い。

ヌワラエリヤという紅茶で有名な町は
20度を軽く下回る。
朝晩は15度以下ではないかと思う。

町の人々の服装も
熱帯に暮らす人のものではない。
ジャンバー、ダウン、毛糸の帽子、
みなさんしっかり着込んでいる。

町の風景もヌワラエリヤとその一帯は
スリランカの他の町とは違う。

かつてスリランカは、
ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地だった。
その名残が各地に遺跡として残っているが、
ヌワラエリヤはイギリス支配が色濃く残っている。

町のなかに、きれいに整備された
ゴルフ場や競馬場があり
イギリス様式の民家が山肌にそって立つ。

町をぬけると谷あいを埋め尽くすように
紅茶畑が広がる。
雨にも関わらず、いくつかの茶畑では
茶摘みをする女性の姿が見られた。

インドの南部から奴隷のように
連れてこられたインドタミルと呼ばれる人たちだ。
今でも彼女たちの賃金は安いらしい。

それぞれの広大な紅茶畑を管理する会社の看板が
必ず立っている。
そして、近くにその会社の紅茶ファクトリーがある。

いくつかの工場に見学を申し入れたが
受け入れてもらえるところはなかった。

工場にいるマネージャーでは
判断できないところがあるようだ。

その時にわかったことだが、
責任者と呼ばれるような人たちがいるオフィスは、
その茶畑が見わたせる
小高い丘の上にあることが多いようだった。

町は一見するときれいだし、涼しい(寒い)し、
ヨーロッパのようだし、いいねぇってことに
なるのかもしれない。

しかし、その町に滞在し、自転車で走っていると
階級意識がまだまだ残っていることを
ぼくは意識せずにはいられなかった。

町を少し外れたところには、
庶民の地域があり
そこは間違いなくスリランカであり
その落差からか、少し汚れて見える。

住民の大半は、こうした場所に住み
一部の人たちが、芝生が広がる庭の奥に
邸宅をかまえている。

よそ者の自分にとっては、
そういうものかと思ってしまえば
それまでだ。

しかし、ここに住むスリランカ人は
この町の階級的な風景をどのように
見ているのだろうか。

この風景とシステムが残る限り
イギリスに支配されていた
過去の歴史を引きづりながら
現在を、未来を暮らしていかなければならない。
そのことを彼らはどのように思っているのか。

その一方で、この町がイギリスによって
開発された紅茶のプランテーションが
観光資源になっていることも確かだ。

ぼくも一面に紅茶畑が広がる風景を見たくて
そこで茶摘みをする人々を見たくて
ここにやってきた。

そして、スリランカの人々も
その恩恵を受けている。

有名な茶畑をイギリスの会社から
スリランカの会社が買収したと
ネットに書いてあった。

それが本当かどうかはあるが、
今の風景を残したまま
少しずつスリランカ人のもとに
その土地が戻っていくのは素敵なことだ。

歴史的なことはその国のDNAのように
きっと根深いものがある。

今、日本も周辺国と関係が悪化しているが
相手のことを考えつつ
よりよい落とし所を探ってほしい。

そんなことを部屋で毛布にくるまりながら
考えていた。

 

=2019スリランカの旅協賛=

 

 

乗りたかった紅茶列車。晴れていれば素敵な風景が楽しめます。

 

列車のなかで、スリランカ人は太鼓を叩きながら歌うグループ。

 

お茶畑には目もくれず熟睡するツーリスト

 

兄弟で窓に張り付きっぱなしだった

 

列車を降りた後にホームから撮った男の子。奥の家族も喜んでくれた

 

紅茶で有名なヌワラエリヤの玄関口、ナヌオヤの駅。

 

柴犬のような犬を見ると、犬が大好きだった亡くなった友達かと思ってしまう。
写真は2匹なので彼ではないと思うが、まさかもう彼女を作ったか。

 

1800mほどのナヌオヤの駅。この風景が

 

10分後にはこんな感じになってしまう。

 

お茶畑にはこうして紅茶会社の企業名、ブランド名が記されている。

 

ここはスリランカではないと思ってしまう。

 

早朝の競馬場周辺。馬が放牧されている。

 

ヌワラエリヤは寒い。滞在中は感覚では12〜20度前後だったのではないか。
お坊さんも袈裟の下に着こんでいる。

 

ハットンの市場で。いい笑顔だ。

 

暗い市場のなかでカラフルさが目立った八百屋さん

 

肌寒いハットンの町。ここを拠点に高原地帯をまわった。いい町だった。

 

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