あと1ヶ月もすれば夏休み。
夏夜の風物詩といえば花火。

夜空に大輪を咲かせる大きな花火もあれば
手にもって、パチパチとする花火もある。
混んでいるところがあまり好きでない僕も
花火には楽しい記憶が蘇る。

そんな花火だが、昨日は自宅の机の上で
図らずも花火をすることになってしまった。

いや、花火をしようと思ったわけじゃない。

狭い部屋の机の上で花火をすれば
どうなるかくらいことは
わかっているつもり。

そんな怖いことを自らすすんで
するはずもない。

その花火というやつは、
うちの奥さんのiPhoneの電池交換を
「そんなの簡単!まかしとき!」
というオペの現場での出来事だった。

物持ちのいいうちの奥さんは
iPhone6を大事に使っている。

あと5〜6年は使うつもりらしいが、
問題は電池の消耗だった。

「電池がへたって、充電がすぐなくなる〜」

それを聞いたぼくが、
電池交換したるわ、まかしとき!と
なったわけだ。

以前使っていたiPhoneの電池を
自分で交換した経験があった。

ネットで交換用電池とツールキットを
取り寄せて、YOUTUBEを見ながらやれば、
簡単にできるのだ。

その経験があったから
まかしとき!と言えたのだ。

たったの1回ではあるけれど
経験に裏打ちされたへんな自信。
(裏打ちされてないな)

さっそくネットで交換用電池を購入。
電池はざっくり100×40×5mmくらいの
薄い板状もの。
これを交換する。
机の上でYOUTUBEを
見ながらオペ開始。

右手がドライバー!と言えば
左手がはい!先生!と手渡す。
テキパキとビスを外して、
接続コードを外していく。

すべて裸になった状態で
最後の難関。

電池を固定している
底面のシールを
引っ張り出して外す。

このシールを引っ張り出せば
めでたく電池が外れることになる。

YOUTUBE先生からは
2本あるシールはキレやすいので
引っ張る際には注意するようにと
アドバイスをいただいた。

慎重に引っ張りはじめる。
しかし、1本目は簡単にキレてしまった。

そんなに強く引っ張ってないのに。
これは困ったと思いつつ二本目。

さらに慎重に引っ張る。
いい感じでハズレていったが
こちらも、中盤でプチっと
キレてしまった。

これは困った。

ネットで調べなおすと
シールがキレたときは
ドライヤーで温めて
粘着力を弱めて取るのがいいと
書いてあった。

何度もドライヤーで温めては
トライするがびくともしない。

こちらもだんだん力が入ってくる。
古い電池は外せば破棄するから
壊れても構わない。

そして、少しずつ電池にチカラを入れて
外していったときに、
電池がムニュッと曲がった。
よし!とさらにチカラを入れる。

接続ケーブルを引っ張って
さらに持ち上げていくと
ケーブルが根っこから切れた。
その瞬間
「ブッシュー!!!」

煙と炎が吹き出した。
手に持つ花火の火薬2倍くらいか。

「やばい!」

思わずiPhoneを手に持ち部屋を飛び出す。

そして、転がるようにして
玄関の外に飛び出した。

幸い火は消えたが
部屋も廊下も煙だらけ。

臭いもすごいが、中から飛び散った
炭のような粉が辺りに散乱している。

「うわぁ〜どうしたん!」
と奥さんも奥の部屋から飛びだしてきた。

火が出て大変なこともそうだけど、
奥さんが大事にしていたiPhoneを
壊してしまった。
しかも、バックアップを
とっていなかったのだ。

奥さんへの申し訳ない気持ちと
室内の惨状に呆然となった。

数時間後、
奥さんはiPhoneXRを
手にすることになった。

愛着のあったiPhone6を
夫にぶっ壊されてしまい
失意にくれるなか、
期せずして新しい相棒がやってきた。

グリーンが好きな
奥さんが選んだ色はイエロー。

ぼくが好きなロックバンド
コールドプレイの代表曲がイエロー。

黄色く輝く君へー
という歌詞のように
iPhoneXRイエローとともに
彼女が輝いてくれることを
頭を床にこすりつけながら
見守っていきたい。

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