ホーチミン市を出発して今日で11日目。
クイニョンという大きな町をさらに越えて
北上している。
ざっくり700kmを走ったことになるだろうか。
先日は喉や節々の痛みで
ダウンしてしまったが、
マスクと日焼け対策を万全にすることで
だいぶ快復してきた。
毎日、マスクを絞ると
水滴がしたたるのでは
と思うほど濡れてしまうが、
喉を守るためには必要なツール。
本日マスクを新調して気分一新だ。
愛車のママチャリは
もちろん頑張ってくれているが、
ママチャリをそんな使い方せーへんで、という
使い方をしているため、何回となく修理に行った。
しかし、部品交換したとき以外はすべて無料。
なんという太っ腹!毎回感心してしまう。
部品交換しても、それフォー1杯と同じでええのん?
という金額でしてくれる。
金額やお釣りをごまかそうとする
食べ物屋のおばちゃん店主には
是非、爪の垢を煎じて飲んでいただきたい。
移動旅の醍醐味のひとつは、
環境のわずかな変化を感じられること。
出発したホーチミン市はデルタ地帯。
ずっと山がない。
北に行くのではなく南東に進み
インドシナ半島の南に面した海岸沿いを走った。
川という川の水がかなり濁っている。
大地の栄養素を含んだ色なのか、
生活用水や汚水、ゴミが流れ込んだためのわからないが
とにかくすごい色をしている。
ムイネーという巨大なリゾート地ががあるが
沖は綺麗な色をしていたが、
ビーチ側はかなりにごっていた。
リゾートのビーチはエメラルドグリーンではないのか?
いや、ぼくの既成概念なのか?
そんなことを思いながら自転車を走らせる。
そこからしばらく東に進むと、砂漠地帯が広がった。
砂丘というには広範囲すぎるように思う。
白い砂丘、赤い砂丘が続く。
樹々が生い茂り丘のように見えているところも
下の砂地が見えているところがある。
道路脇の草むらでマイクロバスがスタックしている。
見た目は草に覆われているが、
その下は砂地だからだ。
そこから海岸線はようやく北上を始める。
北上を始めると、海の色が次第にかわってきた。
エメラルドグリーンだ。
そして、ここから北上していく度に
リゾート地が広がり始める。
現在、開発中の場所も多数点在し勢いを感じる。
ベトナムは南北に長い国土を持つ。
東側はすべて海だ。
その海岸線がどんどん開発されていくと
将来的にはリゾートベルトのようなものが
出来上がりリゾート超大国になるのではないか。
そんな予感すらする。
しかし、ぼくがちんたら走る(本気で走っているんです)
外国人も来ないような町の人たちは
そんな巨大資本とは無縁の暮らしをしている。
ミネラルウォーターはいつも1.5リットルを買う。
1日何本も。
しかし、買う場所で値段が見事にまちまちだ。
ジュースもそう、スポーツ飲料もそう。
同じ銘柄でも全然違う。
それは、ぼくが外国人だからというのもある。
リゾートの町か庶民の町か、店構えでも違う。
商店主の裁量ひとつだ。
相場はわかってきた。
ミネラルウォーター1.5リットルは10,000ドン。
振れ幅は5,000〜20,000ドン。
ジュースもほぼ同じ。
そのわずかな金額の駆け引きのなかで
商店主は生きている。
騙されていることもあるだろうけど、
よほどふっかけてこない限り、払うようにしている。
ぼくだって、被写体となる人たちには
ただで撮らせてもらっているのだから、
(請求されることもあるけど)
大きな流れのなかで、
お互いさまでいいじゃないかと思っている。
日本よりも遥かにおおらかに生きる人たちのなかで
小さなことに固執し始めると立ちいかなくなる。
逆におおらかな気持ちで中に入っていければ
押し寄せる波のように一気に飲み込んでくれる。
そこに人の熱を感じるのだ。
それを感じにぼくはベトナムに来た、
というのもあるのかもしれない。
それが写真で表現できれば言うことはない。
ベトナムでびっくりしたことの1つ。地元のビーチは平日でも夜明け前から大盛況。仕事前に人泳ぎって感じか。ホントに多い。
収穫したもみを干しているおじいさん。あちこちで道路や歩道を勝手に使っている。それでOKなのだ。
休憩した道端カフェのおばちゃん。スポーツドリンクを飲みながら、ボッーとしていると、コーヒーをご馳走してくれた。お口直しにと水も一杯。金額をごまかそうとするオバちゃんがいるなかで、この心づかいはたまらなくうれしかった。
東進が終わり、北上をはじめて海がきれいになった。

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