20.くそー!遠州の空っ風 掛川 0km

山内一豊も城主として在城した掛川城
  • 冬の風物詩らしい遠州の空っ風
  • 東海道よりも重要な道
  • またカミーノ
  • 思い出は出会いの記憶
  • フツーに新幹線を感じる毎日

冬の風物詩らしい遠州の空っ風

昨日、予定以上に歩いて掛川まで来れたので
今日は1日駅前で販売することに。

ラッシュの慌ただしい時間を避けて
9:30ごろに駅前に到着。
準備を始めるが、人がまばらだ。
掛川は新幹線が止まるとはいえ
平日の午前中はこんなものなのだろう。

とはいえ、全くやることがないので
ひやかしでいいから来てくれないか。
鳩にでも声をかけたくなる。
風来坊のおじさんが、鳩に餌をやっている気持ちが
その時なんとなくわかった。

天気はいいが突風が吹き荒れる。
カレンダーやパネルがあっという間に
遠くに飛ばされていく。
これを拾いにいくのも悪くない。
何もしないよりはずいぶんマシだと
最初はポジティブに考えていた
ところが拾っても拾っても飛ばされる。

この風はなんだ!と思っていたら、
「遠州の空っ風というの」と
通りがかりのおばさんに教えていただいた。
静岡県西部の冬の風物詩らしい。
屋外にいるものにとっては手ごわい風だ。

野宿のときはトイレがある公園を選ぶ。
朝起きるとテントの入り口の内側が凍っていた。寒いはずだ。

東海道よりも重要な道

なんとかならないかと思っていたら
あるおじさんが興味深そうに
声をかけてきてくれた。

東海道のことを詳しく聞かれる。

カミーノのことなら、話すネタはあるけれど
東海道のウンチクはこれっぽっちもない。
箱根はしんどかった。人はやさしいと
そんな叙情的な話が聞きたいわけではなさそうだ。

ぼくはほとんど宿場町も見てないんです。
ただ歩いてカレンダーを売っているだけで、と
さっさと白旗をあげた
そんなぼくに代わって、東海道の話が始まった。

その方は地元の大学の先生だった。
さすがに詳しいわけだ。

東海道とは、江戸時代の経済の重要な道だと
思われているけれど、
実際は徳川の権威を示す道という
色合いの方が強かったそうだ。

当時、経済や生活基盤を支える上で
もっと実用的で重要な道があった。
塩の道というそうだ。

内陸の長野や山梨、岐阜に海の幸を運び
山の幸を海沿い運ぶ道として栄えた。

東海道が東西の道なら、
塩の道は太平洋から日本海まで
南北に走る道。
しかも、地方ごとに何本も走っていたそうだ。

その一本が掛川を通っていたらしい。

塩の道など聞いたことがなかったが、
考えてみれば、確かにそちらのほうが
重要だったかもしれない。

東海道を歩ききったら、
次は塩の道を歩いてくださいと
言い残して先生は去って行かれた。

趣のある掛川駅舎

またカミーノ

しばらくすると
「どこかで見たことがあるよ。」
と言いながら近づいてくる年配の男性が。

ぼくは失礼ながら全くわからなかったが
その方が記憶をどんどんたぐられていくと
「そうそう、ロンセスバリェスで会いましたよ。
ぼくらは男女4人で歩いていて、
修道院の受付であなたに会ったよ」
と聞いて、思い出した。

顔は思い出せなかったが、
ぼくがおばさんに
声をかけたのを覚えている。
サンチアゴまで歩けるかどうか
不安がっておられたのを思い出した。

びっくりするような出会いだ。
1〜2分話しただけなのに
よく覚えてもらっていた。
その記憶力に驚く。

4人とも無事にサンチアゴに到着されたそうで
今日はその報告会の帰りだということだった。

カミーノを歩く人はこれからも
当分は増えていきそうだ。
そして、日本のどこかで
こんな出会いや再会が増えていくのだろう。

ごくごく小さな小さな点と点が出会う不思議。

思い出は出会いの記憶

夜は、掛川在住の小松さんに
一緒にご飯を食べようと誘ってもらっていた。

風に悩まされた掛川駅前だったが
これから温かいものが食べられると思うと
元気がでないわけがない。

でかい体の小松さんがのっしのっしと現れた。
小松さんとサシで話すのはおそらく初めて。
というより、話したことがほとんどなかったに等しい。
Facebook上での関係のほうがはるかに長い。
そして、こうしていま2人で酒を飲んでいる。
ありがたい。

東海道を歩くことになり、
静岡のいろんな情報をいただいていた。

美味いものを豪快に食べ
ビールもガンガン飲む。
しあわせだ。
冷たいからっ風のおかげで、
温かいものが体に染みていく。

居酒屋でご馳走になったあと、
夜の街を観光しながら掛川城へ。

若い作家さんの作品が
街のあちこちに飾られている。
町おこしの一環として
展示されているそうだ。
小松さんは掛川のまちの面白そうなことに
いろいろと首をつっこんでいるようで、
その話しっぷりから掛川への地元愛を感じる。

掛川城につくとライトアップされていた。
闇夜に浮かび上がる天守はきれいだ。
夜は光るものを際立たせ
広がる闇は余計なものを排除する。

うちの奥さんはお城好きなので
一緒に来れればよかったのにとふと思う。

しかし、寒い。
この近くで寝る場所を探そうとしたが、
やはり高台にあるため風が通る。

ここで寝るのは諦め
昨日と同じ公園に戻ることにする。
小松さんは昨晩、差し入れに来てもらい、
今日はごちそうになりと
よくしてもらった。
遠州のからっ風はやさしくないが
掛川は好きな場所になった。

出会いに感謝。ほんまです。
まだ感謝は残ってます。
一豊さんも遠州の空っ風に悩まされたんだろうか。

 

フツーに新幹線を感じる毎日

小松さんとは途中で別れて公園を目指す。

公園に戻ってくると、
帰ってきたという気分になる。
同じ場所というのは
勝手がわかるからか安心するものだ。

急いでテントを組み立てる。
そして、寝袋に足をつっこみ
カイロを背中に腰にお腹にと
ベタベタと貼る。
今日は冷え込みがきつそうだけど
これで大丈夫だ。

時折、静かな轟音が鳴り響く。
公園のすぐそばを
新幹線が走り抜けていく音だ。
喧しい音ではないけれど
体に響いてくる。

静岡に入ってから
富士山も新鮮だったが
生活圏内に新幹線があることもまた
新鮮な感覚だった。

駅のホームでしか見ない新幹線が
ラッシュのときなど数分おきに走る。
在来線の本数よりもはるかに多い。
日常のシーンとして新幹線を見える。

その土地にいなければわからないことが
まだまだある。
それは、とても心地いいこと。

二重の寝袋に潜りに混み
しっかりとチャックを閉め
体に響く轟音を子守唄に
超特急で眠りに落ちていった。

 



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