サンタルバンのGITEのリリ9歳

サンタルバン・シュル・リマニョル 〜 ラスブロ 25km
Saint-Alban-sur-Limagnole 〜 Lasbros    25km

8:15
一緒に泊まっていたGITE(宿)を出発。
スイス人のエリアス、
スウェーデン人のティティ
フランス人のエマニュエル
そしてぼく。

-3度と寒いが空は快晴!
この3日間とは間逆の天気で
4人ともテンションが上がる。

昨晩はこのあたりでは
少し大きめの町サンタルバンに泊まっていた。
Giteを探すのには苦労したけれど、
いい宿だった。

とてもフレンドリーなご夫婦とワンコのユリー。
昨晩、ぼく以外は自炊だったので、
自室のある2階にあげてもらい、
ご夫婦と食事をさせていただいた。

2階にある暖炉の近くで寝転ぶリリー

家庭的な料理で、GITEで初めて野菜が出てきた。
それもたっぷりと。
スープや煮込みもの、サラダ、それと肉の煮物。
奥さん手作りのスイーツもたっぷりいただく。
このところ、タガが外れたように食べている。
まわりの人がニヤッと笑うくらいにいただく。
お腹がいっぱいにならないからだ。
太ってはいないから、
きっちり消費しているのだと思う。

ご夫婦と他4人で一緒に朝食。
一息ついたら、さぁ出発となった。

寒いのに裸足で玄関まで出てきてくれる旦那さん。
ぼくより1つ上の51歳。
昔、ヒッピーだったのか、そんな雰囲気が
まだ残っている。
家族で以前、4年かけてサンチアゴまで行ったそうで
旅人の気持ちがわかるご夫婦だ。

サンタルバンのGITE=La Maison du Pèlerinのご夫婦

 

一緒の宿だった3人。それぞれ猛者の風格。

 

スイス人のエリアスは、
3人のなかでも他とは違う雰囲気を持っている。
彼は、なんとスイスの自宅から歩いてきている。
向かう先はサンチアゴ・デ・コンポステーラ。
そして、その先のフィニステーラ。
2200kmを歩く。
しかも、同じルートを歩くのが6回目だそうだ。
まさにレジェンド。
余裕がありタフである。

3日前、テント泊をしていて雪にやられて
寒くて寝られなかったと言っていた。

スウェーデン人のティティはリタイアした女性。
どこまで歩くかは決めていないらしい。
体が持てば、サンチアゴに向かうし、
ダメになればそこで終わりにするという。

なぜ歩くのか?と聞いた。
すると、いろいろあるけど、シンプルでしょ。
矢印を見つけてそちらの方向に進めばいいから。
他のことを何も考えなくていい。
風の音、鳥のさえずり、美しい風景、
その中に身を置くことで自分がハッピーになる。
ということだった。

エマニュエルは一番若い。
彼はサンジャン(ぼくの中間地点)から
サンチアゴまでを10年前に歩いたそうだ。
そして、今回はルピュイから
サンジャンまで歩くことで
カミーノ巡礼のルートを
伸ばしたいと言っていた。
みんなそれぞれだ。

 

スウェーデン人のティティ

 

フランス人のエマニュエル

町が大きいと宿を探すのは大変だけど
次の日にいいことがある。

小さい村より多くの人が、
その町に泊まっているから
出会いが多くなる。
歩くときは、それぞれのペースで歩くから
バラバラになってしまうが、
テラスでランチをしていると、
その前を通りがかった人たちが
挨拶をし、握手やハグをする。

ランチなどさっさと切り上げて
先を進みたい気持ちもある。
しかし、ぼくだけ先にいくわけにはいかない。
そこで彼らにランチの文化について聞く。

ウィークデイは、
そこそこで切り上げるが
週末は2〜3時間、
ながければ夕方まで話をしているらしい。

何をそんなに話すことがあるのかと思うけど
ずっと話をしているから
見事としかいいようがない。

今晩、彼らはテント泊らしい。
ぼくより手前でするようだから
2時間ほどして先に行くと告げた。
そのときも、誰からとなく寄ってきて
ハグや握手、盛りだくさんの別れの儀式をして出発した。

飛行機が青空に白いクレヨンで線をたくさん引いていく。

 

基本的に、誰も強いては干渉はしてこない。
しかし、強く結びついた輪、そこそこの輪、
うすい輪のようなものがあり、
そのうすい輪のところにもつながりがある。

ご近所さんでも挨拶をしないことがある日本とは
そこが違うのだろう。
ぼくにとっては、
グラデーションになっている輪が
心地よく感じる。

今日のGITEもそうだ。
フランス人の年配の方ばかりだけど、
やさしくゆる〜く仲間にいれてもらって
99%わからないフランス語を聞きなが
その雰囲気を味わっていた。

 

<MOVIE>(撮りっぱなし。編集なしです)

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