ベトナムママチャリ縦断2,000kmの旅の前後

ベトナムママチャリ縦断2,000kmの旅の前後

旅をするとき、荷物は軽いほどいい。
この鉄則を昨年のサンティアゴ巡礼では
すっかり破ってしまった。
しかし、旅をすることを
あまり大げさに思ってはいけないという
気持ちの軽さは必要だと思っている。

2018年、気軽な旅を体現しようと考えたのが
ベトナム縦断ママチャリ2,000kmの旅だった。
スタートが南部のホーチミン、
ゴールが北部のハノイ。
その間をママチャリで走るのだ。

なぜママチャリなのか。
ということをよく聞かれたけど
その答えはとっともカンタン、
現地でも買えるから。

これは、2018年の気軽な旅を体現するためには
とっても大切なことだった。

バッグだけもってホーチミンに飛び、
そこで自転車を買う。
ゴールにつけば、自転車を手放し
またバッグだけで戻ってくる。

これはとっても楽チンなのだ。

以前、自転車でアラスカを 走ったことがある。
たいした距離ではなかったが
キャンプ道具を積んで走った。

2回目のアラスカだったので
少し勝手もわかっていて
ゴールのフェアバンクスに到着したときなど
あ〜戻ってきたよ、星野さんなんて
慣れ親しんだ土地のように
偉そうに思ったりもした。

ところが大変なことがその前後にあるのだ。
自転車を飛行機に載せるのが大変なのだ。

自転車を分解する。そしてパッキング。
自宅から自転車を空港まで
どうやって持っていくのか。
空港カウンターで
自転車がオーバーチャージ取られないか
ビクビクしながらチェックインをする。
現地に着けば、空港で組み立てて走る。

帰国時も全く同じようなことをすることになる。
これがかなり大変だった記憶がある。

行きの飛行機では、
オーバーチャージは取られなかった。
しかし、帰りのアンカレッジの空港で
チェックインをしたとき
オーバーチャージが必要だという。
行きはOKだったから
それはおかしいというと、
キリっとした白人女性が
日本のスタッフが間違っている、
そんなこと言うんだったらあーた
行きの分ももらいますわよ。
というもんだから、ハイわかりましたと
早々に白旗をあげて、150ドル払ったのを覚えている。

とにかく、面倒なことが多い。
そんなこともあって、現地調達にしようと考えたのだ。
その他にも、防犯上の理由などいろいろあるけれど
今回は気軽さを体験してみたかった。

ベトナムのママチャリはそれほど安くなかった。
日本で乗っているママチャリはmade in Vietnamだ。
カインズホームで6,980円で買った。

それから考えると、1,000〜3,000円だろうと
勝手に思っていたが、ぼくが買ったのは
いかにもこれはまずいだろうというのを外した
安い方から2番目のものだった。
それで約11,500円。
思わぬ出費だった。

ハノイ到着後はレンタサイクルのおばちゃんに
1250円だったら買うよ、それ以上はダメ!と
言われ、そこでお別れした。

2,000kmの道中では
いろんな風景を見ることができた。
しかし、田舎の道は
正直つまらないことも多かった。
年間100万人人口が増え続けているベトナムにも
人がいないところがある。
いくら広大な田んぼでもそこに人がいなければ
あ〜広いなぁ、で終わってしまう。

だけど、そこに一人でも人がいると景色が動く。
人が発するものには何か独特ものがある。
そこに吸い寄せられるように近づいていく。

風景は確かにそこにあるけれど、
どう感じるか、どんな思い出として記憶のなかに
止まるかは、そこで出会う人で決まるといっても
いいのだと思う。

そして、もし、そこで出会う人に
話しを聞くことができれば、深みが出てくる。
その人の歴史だったり、
大げさにいえば人生だったり
その一部でものぞきみることができれば
風景に時間が加わって
立体的に見えてくる。

ぼくは人の過去の話を聞くのが
好きなのかもしれない。
特別な人ではなく、一般人にも
それぞれにユニークな歴史がある。

ぼくなんて、私なんて、
なにも変わった人生でもない。
そう言う人が多いが結構楽しい。
そして、そこに何かの影が見えたときに
ハッとする。

心のなかの光と影。

それは、その人の裏の顔を見たとか、
隠していたものを知ることができたとか
ワイドショー的なゴシップっぽい好奇心ではない。

それよりも、その人が生きる源泉となる
艶かしい心の姿を
そこに垣間見るような気分だ。

泥臭いことも、ロマンも、弱さも、理想も、
勇気も臆病なところも、
そんな人間っぽいところを感じられたとき、
じゅわーっと体が熱くなる。

そんなことが、海外でできれば
どれほどいいかと思いつつ、
ろくに言葉もできないまま
必殺の身振り手振りとノリで
コミュニケーションを取ってしまっている。
というのが長年の変わらぬ現状だ。

そんなことを繰り返しながらも
次はどこへ行こうか。
どんな人に会えるだろうか。と
思いを巡らせる。

旅の夢想はつきない。

ベトナムママチャリ縦断2,000kmの旅のブログは
こちらからどうぞ。

移動して、宿探して、洗濯して、
その日の画像を取り込んだらもう夜中。
そんな日々だったからあまり更新できなかった。

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