23.寒さ本格化 弁天島(浜名湖)〜豊橋 24km

細胞がはしゃぐ朝

寒い朝だ。
夜中にトイレに起きたとき、
テントから出ようと顔を出したが
寒すぎて思わず顔を引っ込めた。
気合を入れないと外に出られない寒さだ。
朝方は、さらに気温は下がったのか、
寒さがさらに厳しく感じる。
湖畔だからというのもあるのかもしれない。
少しでも早く歩きたい。
体を温めたいと撤収を急いだ。
おかげで早く片付き、さぁ出発だと思って
東の空を見ると朝焼けがきれいじゃないか。
これは、朝日を拝まなくては。と
寒さを我慢しつつ朝日を待つ。
太陽が昇ってくると、冷えた空気を貫き
温かい光が体を包む。
まだ東の地平線から生まれたばかりの
弱々しい光なのに温かいのだ。
ありがとうございます!
おはようございます!
大げさだけど、
体の細胞が
太陽がきたよ〜と
子供のようにはしゃいでいるようだ。
その振動につられて
ぼくもうれしくなる。
朝から太陽に感謝だ。
おかげで幸先のよいスタートが切れた。

昨日は思い出のなかでしか存在しないはずなのに

毎日20〜30km歩いているとお腹がすく。
昨日は夜に歩いたから腹ペコだ。
朝からガッツリいきたい。
牛丼が目に浮かぶ。
いや、牛丼しか目に浮かばない。
なか卯を見つけたので、
迷うことなくピットインした。
この旅2回目の朝から牛丼。
人生で数回目の朝から牛丼。ナイスだ。
なか卯なので、うどんもある。
もちろんどちらもいただく。
しかも大盛りで。
高校生か!と自分でも突っ込みたくなるが
久しぶりに不安を覚えるほど
お腹が空いていた。
温かいものが胃の中にどんどん送り込まれる。
体が温まってくるのがわかる。
そのとき、掛川の小松さんから連絡がはいった。
今どこ?
掛川ではずいぶんお世話になったが、
今日も車で会いに来てくれるそうだ。
ありがたい。
小松さんは、会社員だが
カメラマンとしてライブなどで撮影をしている。
東海道の旅では、
自分の写真は誰かとの写メがほとんど。
歩いているところを撮ってもらえるとありがたい。
今日会ったら頼んでみよう思っていた。
どのあたりに来てくれるのだろか。
そんなことを思いつつ歩いていると、
遠くで誰かがカメラを構えている。
小松さんだ。
なんだか笑えてくる。
と同時に少し不思議な感覚も感じている。
なんだろう。この気持ち。
「こんにちは!わざわざありがとうございます!」
再会できたことがうれしかった。
これまでほとんど話したことないに
等しかったのに3日間も会いにきてもらった。
自分に置き換えて考えてみると
なかなかできることじゃない。
ジャイアンのように
デカイ体に強面な風貌からは想像しにくいが
とても優しく温かい。
掛川からは
車でもここまで一時間以上かかるという。
2日前に会っていたのに
車でないとなかなか来れない距離を
歩いてきたと思うと不思議な感覚だ。
歩き続けていると、
無意識のうちに自分のいるこの場所だけが
現在であると強く感じているように思える。
毎日、移動を続けていると、
歩いてきた道での出来事は
はっきりと過去になっていく。
昨日の出来事は思い出のなかにしか存在しない。
そんな感覚に自然になっている。
日常であれば、そんなことはない。
基本は自宅があるから、
どこかに出かけても1日の終わりには自宅に戻る。
そこでは、過去、現在、未来が
移動の旅ほど明確ではない。
言い方は乱暴になってしまうけど
毎日が同じようなことの繰り返しになりがちなため
時は刻まれても、毎日の区切りが
曖昧なままに流れていってしまう。
だから、小松さんが車でわざわざ来てくれたときに
微妙な違和感があった。
過去からやってきたような感覚がしてしまったのだ。
本当に些細なココロの機微での話なので、
あまり深く捉えてもらわなくてもいいのだけど、
本当にそんな不思議な感覚を覚えてしまうのだ。
旅は1日の時間の流れを穏やかにするが、
現在と過去を色濃く区別する。
風格のある新居関所

豊田佐吉記念館。歩いてたら看板が出てきたので道を外れて歩いていった。
歩いている様子を小松さんが撮ってくれました。

うなぎのエキスの入った鰻コーラ。もったいなくて飲めない。

寒さに負けた。

豊橋につく。
駅前は陸橋が充実している。
地上に降りずに、目的地の方向にいけてしまうから
地上は人がそれほど多くない。
だからといって、リヤカーで上がることもできない。
駅前では豊橋出身らしき若い女性ミュージシャンが
凱旋ライブをするのか、会場セッティングが始まっている。
話を聞くと、どうやら、ぼくが考えていた位置では
ライブに迷惑がかかるようだ。
少し離れたところに陣取ったが、
ますます人通りが少なくなる。
この時期は1年で一番日没が早くなる。
到着が遅れるとあっという間に暗くなってしまう。
浜松も残念だったが、
豊橋もあまり見込めそうもないか。
そう思っていると、何やっているんですか?と
若い男性が話かけてきてくれた。
これまでの経緯を話すと
「ぼく、今めっちゃ興奮しています!
こんなことができるんですね!すごい!
応援します!」と
カレンダーを買っていただいた。
寒さが東京を出発したときより
厳しくなってきている。
カイロを腰や背中にはり、
コーヒーを買ってきては何度か飲むが
寒くてしょうがない。
ありったけのものを着込むが
動かないと寒さは容赦なく体を冷やす。
あまりの寒さに、
目の前にビルのロビーに逃げ込む。
暖房はついていないかったが
それでもずいぶん暖かい。
体が冷え切ってしまった。
今日はもうこれくらいでいいか。
荷物をしまいホテルに向かった。
ホテルに泊まるときの日課は
洗濯、テントと寝袋の乾燥干し。
大浴場があったので、湯船にゆっくりとつかる。
もうこのまま寝てしまいたい。
販売が好調なときは、寒さも紛れるが
ここ1週間ほどはそうでもない。
ずっと立ち続けるには
厳しい時期にはいってきたようだ。
温もった体で温かい部屋にいる。
そのことが何よりありがたい。
今日は遅くまで起きて
この温かさを満喫したい
という思いとはうらはらに
ベッドに腰掛けるやいなや
そのまま後ろに
ぶっ倒れていった。
豊橋駅前
めっちゃ興奮しています!応援します!と買っていただきました
カメラが大好きなんですと立ち止まってくれた若い男性。何度もぼくの前を行ったり来たりした末のことだった。



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