7.リヤカーは通しません!入れません!(品川〜横浜)

 

昨夜泊まった鮫洲のアートンシェルター。
ここは、ぼくにとっては、
先進的なゲストハウスだった。

デザインスタジオ、ギャラリーに併設されるように
ゲストハウルがある。
ギャラリーでは、台湾人が個展の準備をしている。

ロビーでは、オーストラリア人のカメラマンが
ノートパソコンで撮影したデータを整理を、
その横では日本人のデザイナーが
紙面のレイアウト作業をしている。

そして、3階、4階が宿泊フロア。
泊まっている人たちも、ほとんどが外国人。
ニューヨークかどこかのアートスタジオに
紛れ込んだような気分が味わえる。

朝起きて、一階に降りてくると
誰かがリヤカーを見ている。

ドレッドヘアが腰まで伸びた女性だ。
どこの国の人だろうか?
東洋系の欧州人かアメリカ人だろうか?
『グッドモーニング!』と声をかけると、
「おはようございます」と
流暢な日本語が返ってきた。
『日本人ですか」そうたずねると
「そうです。日本人に見えませんか?」
と聞かれたが、醸し出すオーラが
日本人独特のものとはまるで別物だった。

聞くと、外国人と2度結婚し、2度離婚。
何十年も海外に住んでいたが、
日本に戻ってきて、実家の九州にしばらく居候。
しかし、ミュージシャンになりたいと、
オーディションを受けに上京してきたそうだ。

年齢が近いこともあり、話しも弾んだ。
出発するときは、
エールを込めて一曲歌ってくれて送り出してくれた。
朝から気持ちのいいスタートだ。

ナチュラルなドレッドヘア。髪を洗わないとこうなるらしい。3年以上髪を洗っていないと言ってたかな。

今日は横浜までの22キロ。
気持ちよくスタートしたはずだったが、
リヤカーにとっては厳しい道の始まりだった。

歩道のあちこちにポールが立っていて
ちょうどリヤカーが通れない幅に設定されているのだ。
いちいち幅が大丈夫かどうか
確認しながら歩かないといけない。

通れなければ車道を通ることになる。
道幅の狭いところでは、
車が渋滞する原因にもなりそうだ。
案の定、クラクションが何度となく鳴らされる。

申し訳ないことはわかっているけど
どうしようないんですよ〜

歩道のポールに続いて面倒なのが
大きな交差点と陸橋。

大きな交差点は、車中心になっていて、
自転車やリヤカーが渡ることを
想定されていないところがある。

陸橋は、上り下りするスロープの幅に問題があった。
両サイドが階段で真ん中がスロープになっているが、
リヤカーが通れるほど幅がない。
ことごとく嫌われて、大きく迂回することが
これから何度も出てくることになる。

まっすぐ歩くことが難しい道で
googleで旧東海道を確認しながら進むことが
かなりストレスになってきていた。

多摩川に差し掛かる。川を越えれば川崎だ。
神奈川に入っていくんだとワクワクしたが、
ここもリヤカー問題。

多摩川大橋にリヤカーが上れないのだ。
地元の人に大橋に上がる道をきいて河川敷にやってきたが
大橋に上がる道は
あのイヤなスロープ&階段だった。

幅を合わせてみるが、やはりはみ出てしまう。
勢いをつけて階段をリヤカーで上ってみようとやってみるが、
ガーン!と大きな音と衝撃があっただけで
一段すら上ることができなかった。

近くにいた警備員さんに、大橋に上る道はないかと尋ねる。
大橋に上がる道はここしかない。という。
そんなバカなことはないだろう。
少し離れたところの警備員に聞いても同じことを
そっけなく言うのだ。

腹を立ててもしょうがない。
必ず道はある。探すのだ。

情報を集めようとうろいつていると
橋の下に浮浪者がいた。
おっちゃんに聞いてみると、
リヤカーでも登れる道を
丁寧に教えてくれるじゃないか。
同業に見えるのか、やけにやさしい。
お礼を言って、その方向に歩くと
簡単に大橋の上に出ることができた。

リヤカーにとって都会の道は険しい。
都会のなかで普段の生活で使うものではないから
適合しないのも無理はないけどね。

 

ゆずがストリートライブしていたのは桜木町?このあたりなのかな。

路上販売をする桜木町駅前に着いたときには
かなり疲れていた。

場所を決めてお店を開く。
風が強くて寒い。
油断するとパネルやらサンプルが飛んでいく。

桜木町駅前には、昨日も日本橋から一緒に歩いてくれた
ウッチーが差し入れを持ってやってきてくれた。
店番もしてもらい助かる。

昨日の日本橋に仕事で行けなかったからと
埼玉から初対面のかえるさんにも来てもらった。
友達がフェイスブックで広めてくれたご縁だ。

聞くと彼女は旅好きで、同じ深夜特急世代。
話しが盛り上がらないわけがない。
彼女の旅の豪快な失敗談は面白かった。
その笑いとともに
記憶の蔵の奥深くにしまいこんでいた思い出が
蘇ってくる。

学生時代、大阪から船で上海に渡り
行き当たりばったりで、
陸路トルコを目指したことがあった。
イラクがクウェートに侵攻した年だ。

ワクワクするかわいい自分の価値観や常識を
そこそこしぶとい思っていた自分のココロを
木っ端微塵に砕いたこの旅が、
ぼくの人生を大きく変えることになった。

それくらい鮮烈な旅だったから、
その当時のことを話せるのは本当に楽しいのだ。

歩いた後に、お店を開くのは大変だと感じつつ
こうして話ができると、その疲れも吹っ飛んでいく。

19時過ぎに店じまい。

メッセージを読みながら、その人の顔が浮かんでくる。一緒に旅してるんだなぁって思う。

 

スーツの男性が「昨日、日本橋にいたでしょ。応援しています!」と足早に去っていった。なんだかとても嬉しかった。

今日はこの旅で初の野宿。
googleで良さそうな公園を見つけた。
歩いて20分ほど。

途中のコンビニでビールを仕入れる。
ゆっくりビールでも飲んで寝たい〜

公園に着くと、ここでもまた問題が。
入口にポールやゲートがあるのだ。

リヤカー入れません!

次の公園を目指した。
ここにもポールが。

嫌がらせか!
そうじゃないのはわかってる。
でもそう叫びたくなるのだ。

ようやく見つけた公園は
住宅街のど真ん中。
周りはすべて住宅。
しかし、もうチカラが出ない。

公園に人の気配もない。
とにかく早く設営して早く身を隠すことだ。

テントを組み立て、荷物を入れて
リヤカーをダブルロックして出来上がり。
もうダメ〜と
テントの中にダイブ。

ビールを開けて、ごくっと一飲みした後、
ウッチーからもらった
崎陽軒のシュウマイ弁当を開ける。
もう冷たくなっているけど美味いのだ。

いろんな人に来てもらって、
差し入れしてもらって、ありがたい。

静かな公園のなかで、ひとりで時間を過ごす。
地べたからの視点で物事をみると
人のやさしさがよくわかる。

明日はどんな出会いがあるかな。
カイロを貼りまくって寝袋に潜り込んだとき
ここから始まっていくんだなぁと一瞬感慨に耽りながら、
次の瞬間には、もう夢のなかだった。

周りは住宅だらけ。トイレが厳しかった。

 

もらった弁当とビール。旅ではこれで十分シアワセ。

 

 

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